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NotebookLMで経験を棚卸しする。オルターボエンジニアのAIキャッチアップ実践

こんにちは、弊社オルターボでエンジニアをしている AS です。

これまでは PMO 支援(プロジェクト全体の進行・管理を支える役割)、テスト、ソース改修などに携わってきました。

このブログでは、これまでの経験を棚卸しする自己学習について書きます。今回はその工程を、Google の AI ツール「NotebookLM」を使ってキャッチアップした事例として記事にしました。

学習テーマ

今回は、過去の経験の棚卸しと、業務に使える新しいツールを試す目的で NotebookLM を使ってみました。

複数のプロジェクトを経験してくると、業務上の動ける範囲が広がる分、自分の中にある経験の輪郭が少しぼやけてくる感覚があります。

PMO 支援、テスト、ソース改修と、複数の役割を行き来していると、「自分は何ができるのか」を一言で整理しにくくなります。これはスキル不足というより、自分のなかで経験を整理しきれていない状態に近いと感じています。

整理されていない経験は、次の実務で取り出しにくくなります。新しい技術スタックや業務に当たったとき、「過去のあの経験がここで使えそう」と素早く結びつけられるようにしておくことが、今回の自己学習の目的です。

新しい知識を増やすだけでなく、いま手元にある経験と知識を、次の業務で取り出しやすい形に整える。NotebookLM は、その整理を進めるための道具として使いました。

使ったのは NotebookLM

NotebookLM は、自分で用意した資料を AI に読み込ませ、その内容について質問したり、要約・クイズ・音声解説(Audio Overview)などを生成したりできる Google のツールです。

最初に試した時点では、「外から取ってきた一般的な技術記事を要約させる道具」というイメージでした。実際に使ってみると、自分の手元資料を読み込ませて、自分の経験について問い返してもらう道具として使う方が、自分の用途には合っていました。

特別な開発環境は不要で、手元のメモが Markdown でもテキストでも、整っていないメモでも、まず用意できれば始められます。

NotebookLM に読み込ませた素材

最初に読み込ませたのは、外部の技術ブログや書籍ではなく、自分の手元にある雑多な資料です。

ここでのコツは、きれいに整える前の状態のまま渡すことでした。整理してから渡そうとすると、いつまで経っても渡せません。雑なメモのまま AI に読み込ませて、整理は対話のなかでやる、という割り切りで進めました。

なお、顧客情報やプロジェクト固有の情報を含むメモは、そのままアップロードしていません。一度マスキングするか、業務一般の表現に置き換えてから読み込ませています。この点は後半で改めて触れます。

実際の学習サイクル

NotebookLM にはいくつかの学習補助機能があります。全部使うのが目的ではなく、

読む → 問われる → 答える → 直す → 自分の言葉に戻す

というサイクルを回すために、合うものを使い分けました。

クイズ

読み込ませた素材から、質問形式の問題を生成してもらいました。

例:これまで担当したテスト工程で、自分が特に気をつけていたのは何ですか?

読み返したつもりでも、いざ問われると答えに詰まる箇所が出ます。理解の浅い部分が浮き上がるので、ここを集中的に補強しました。

フラッシュカード

用語や、自分がよく引っかかる事項を、一問一答の形に落として繰り返しました。

短い形にしておくと、隙間時間にも回せます。知っているすぐ取り出せるのあいだの距離を埋める用途に向いています。

音声解説

内容を会話形式で解説してくれる音声を聞きました。

目で読むのとは別の角度で情報が入ってくるので、全体像をつかむ用途に向いています。移動中や手が離せないタイミングでも回せたのが助かりました。

チャット

引っかかった言葉はその場で質問しました。あいまいな問い方でも意図をくみ取ってくれるので、検索エンジンに言い換えを探しに行く手間が減ります。

読み込ませた自分のメモを文脈にして答えてくれるので、一般的な解説よりも自分の業務に近い形で返ってきました。

やってみて変わったこと

回してみて一番大きかったのは、知識そのものよりも自分の経験の地図が整理できたことです。

複数の役割を経験してくるとやりがちなのは、「PMO 支援だけ」「テストだけ」と、ひとつの役割で自分を説明してしまうことだと思います。一つに絞ると確かに分かりやすいのですが、実際のプロジェクトでは、複数の役割を横断して考える場面があります。

NotebookLM とのやりとりを通じて整理できたのは、たとえば次のような自分の経験の重なりでした。

これらは個別に並べると別々のスキルですが、組み合わせると「開発工程の理解を踏まえつつ、プロジェクト全体の動きを支える」という形で立体的な強みになります。頭ではわかっていても、AI に問われて答え直す過程で初めて言語化できた整理がいくつもありました。

未経験のツールや、触りはしたが習熟していない領域も同じです。未知の技術に当たったときの初動として、近い経験・すでに調べた範囲・次に確認したいポイントを並べていく動きを繰り返したことで、新しい技術スタックや業務に向き合うときの自分の手順が固まってきました。これは次のプロジェクトでも使える動きなので、参画前の自己学習として実用的でした。

AI を使う上で気をつけたこと

便利な一方で、自分の資料を AI に読み込ませて使う場合は、いくつか気をつけている点があります。

AI を使うこと自体は目的ではなく、自分の経験を扱いやすくするための補助線、という位置づけが崩れないようにしています。

まとめ

参画前の自己学習として NotebookLM を回してみた工程は、おおよそ次のとおりです。

  1. 手元の雑多なメモを、きれいにせずそのまま NotebookLM に読み込ませる
  2. クイズで理解の浅い箇所を浮かせる
  3. フラッシュカードで定着させる
  4. 音声解説で全体像をつかみ直す
  5. チャットで引っかかりを潰す
  6. 出てきた整理を、自分の経験のどの場面に対応するか確認し直す
  7. 複数の役割で重なっている部分を、次のプロジェクトで取り出しやすい形に並べ直す

新しい知識を増やすことよりも、いま手元にある経験を、次のプロジェクトで使える形に整えること。複数の役割を経験してから次のプロジェクトへ進む準備として、自分にはこの組み立てが合っていました。


オルターボでは、次のプロジェクトに参画する前のタイミングを使って、エンジニアが自分の経験を棚卸ししたり、業務に使える新しいツールを試したりできるよう運用しています。

何を学ぶかをテーマとして置き、進んだ内容を学習ログとして残す進め方をしており、本記事もその一部を切り取って公開したものです。同じような立ち位置で次のプロジェクトを考えている方に、参考になる部分があればうれしいです。

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